09037576209

愛知県豊田市浄水町伊保原173-1

院長ブログ

オールドラグビーファンの集い

2021年11月30日

金曜日の午後診察が終わった直後の夜7時すぎのことでした。私の携帯電話がなったのです。

 

滅多に携帯電話がなることはないのですが、だれかと思って見てみると、某大病院のI 院長先生からでした。

 

これは何を置いても電話に出なくちゃいけないと思い、「はい!はい!楠瀬です、先生どうされましたか?」と慌ててでますと、「明日、朽木サンと食事に行くことにした。お前の顔が浮かんできた。明日夜行くぞ!」っていきなりのお誘いでした。

 

I 先生は、もともと大学時代ラグビー部で、その後も生粋のラグビーファン。

現在もトヨタヴェルブリッツ・ラグビー部の数多くの選手の主治医をしています。

ぼくも大学時代ラグビーをしていたという縁で、仲良くさせてもらっています。

 

そのI 先生らしく、いかにも豪快に誘われたものですから、私もつられて二つ返事で、「い、行きます!」と返事をしました。

 

今回は、オールドラグビーファンには懐かしい、元ラグビー日本代表でトヨタ自動車ラグビー部OBの、朽木英次さんと一緒に、食事会です。

 

I 先生と私、それに最近病院を建てて院長先生になられたO先生の3人で、朽木さんを囲んで食事会となったのです。

このO先生も大学時代ラガーマンだったそうで、ラグビー談義に花が咲くこと間違いなしだったのです。

 

かくして、場所は池下のハンバーグレストラン、そのお店、古くから営業しているお店で、当医師会のある先生のお父上がマスターをしています。

しかもなんと、このお父上、90才近いというのに、元ボクサーで筋肉モリモリのムキムキなんだそうです。

また店内には、かの有名な美術家の絵画が、たくさん飾られていて、お店は美術館のような雰囲気です。

 

コロナ禍ではありますが、この時期4人での会食なら、許されますよね。

 

6時半に私が店に入ると、すでに他の3人の方もすでに来ていらっしゃり、その中にあの朽木さんがいらっしゃいました。

 

さすがに、元日本代表のラガーマンですから、いくつになってもガッチリした体格されています。

 

I 先生はこのお店の常連らしく、「いつものやつね」と店のスタッフに頼むと、次々と料理やワインが運ばれてきます。

ワインが入ると、オールドラグビーファン同士のラグビー談義は深まってまいります。

 

朽木さんは、1980年代後半から1990年代に活躍された、名センターです。

亡くなった名選手、平尾誠二さんとセンターコンビを組んでいらっしゃったのです。

 

二度ワールドカップにも出場され、1989年のスコットランドに歴史的勝利したメンバーでもあります。

今では日本がスコットランドに勝つことはあっても、昔ではあり得なかったことなんですよね。

 

そんな、朽木さんから昔の日本代表ラグビー界の裏話や、昨今のラグビー選手の話題まで、いろんなことを伺いました。

 

私も朽木さんと同年代にラグビーに携わってはいましたが、全く雲の上の人だったのに、今は身近な人としてお話が聞けて、とても感銘をうけました。

やっぱりラグビーをやっていた、というだけで分かり合える、仲間意識が芽生えるっていうものですね。

 

彼の話でなるほどと思ったのは、人間の筋肉には速筋と遅筋があって、どちらの筋肉が発達しているか、それぞれ持って生まれた違いがあるはずだ、そのことを子供のうちに調べることができれば、その子にあったスポーツが選べるはずだ、ということです。

 

速筋が発達した人に、将来高橋尚子さんのようなマラソン選手になれ、と期待するのは無理だし、逆に遅筋が発達した人に、小平奈緒さんのようなスピードスケートをやれ、と期待しても酷だし。

 

ラグビー選手でも、スクラムを組むプロップとバックスで走り回るウイングは、瞬発力のいる速筋が必要だし、スクラムの後ろに着くフランカーやナンバー8などは、持久力の必要な遅筋が必要だし、それが初めからわかっていれば、その人にあったポジションにつけばいい、というのです。

視点が違うなあ、と思いました。

 

それを、是非医学的に究明してみたらどうかと、われわれ医師たちに投げかけられました。

 

将来的にそれが可能なら、きっと素晴らしいラグビーチームができるでしょうね。

 

この話題が、一番盛り上がりました。

 

最期に嬉しかったのは、私、ワインを注文に行ったり、そのワインを注いだりして、甲斐甲斐しく動いていたため、皆さんより若くみられ、一番年下と思われていたことです。

後で、僕のほうが朽木さんより一つ年上だったと知って、かの朽木さんも申し訳なさそうにしていました。

 

店を出てから、朽木さんと記念撮影をして帰途についたのですが、この写真、実は一番偉いI 先生に撮ってもらったのです。

真ん中に写っているのが、朽木さんです。

 

私も最後は酔っぱらっていて、I 先生にお礼も言えず、皆さんとお別れしたのでした。

I 先生、朽木さん、楽しいひと時を本当にありがとうございました。