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愛知県豊田市浄水町伊保原173-1

院長ブログ

身をもって確かめる

2023年4月9日

にわかに春めいてきましたね。

 

桜が咲いてきたな、と思ったら、あっという間に散っちゃいました。

今年は、お花見をするどころか、きれいな写真も撮る暇もありませんでしたよ。

 

数週間前、その桜が咲き始めたころのことですが、ある日の早朝に首から右肩にかけて、痛くて痛くて目がさめました。

 

前夜、うつ伏せで変な姿勢で寝ていたので、寝違えたんだろうなと思っていました。

 

こんなことは日常茶飯事で、当院にも似たようなことで患者さんが相談にいらっしゃいます。

 

しばらくは我慢してましたが、しだいに肩から腕にかけてしびれて痛くなってきたので、頚椎が悪くて神経痛になったんだろうな、と思っていました。

もともと若いころにラグビーで首を痛めたことがありましたから、最初はたいして心配していませんでした。

 

湿布したり、当院の理学療法機器で首を牽引したりして、そのうち治るだろうと高をくくっておりました。

 

ところが、痛みは右肩から右上腕に広がり、その痛みは悪くなるばかり、夜中に痛みで目がさめてしまい、寝不足になってしまいました。

 

何か重大な病気があるかと思い、当院で頚椎MRIをとりましたところ、ごく軽い第5/6頚椎のヘルニアがありましたが、自分の見立てではたいしたことがない。

 

ふだん患者さんには、あまり痛み止めをお勧めしてないのですが、自らその掟をやぶって、痛み止めを服用して寝ていました。

 

痛みがでて数日たったころ、右手に湿疹がでて、痛かゆくて仕方なくなってきました。

 

最初は、夜中にダニか何かに食われたのかと思っていまして、ただでさえ神経痛でいたいのに、まさに泣きっ面に蜂でした。

 

でも、その湿疹はだんだん右上肢全体に増えてきて、ついには親指と人差し指に・・

 

聡明なみなさんは、お分かりになったかもしれませんな。

 

でも私は痛みが出てから、一週間たって、やっと気がついたのです。

 

そう、右上肢、第6頚神経の支配領域にできた帯状疱疹でした。

 

帯状疱疹ていうと、側胸部や側腹部にできたり、顔にできたりするのはよくみるのですが、手にできるのは、初めてみたので、わかりませんでした。

 

てっきり、寝違えて首のヘルニアが悪化したんだろう、と思っていました。

 

かくして、1週間抗ウイルス薬を真面目にのんで、毎日塗薬をぬっていたら、湿疹もほとんど消え、痛みも癒えたのです。

 

それにしても自分の体を診断するのって、難しいものですなあ、、

先入観はいけません。

つねに、病気は客観的にみなければ・・

患者さんに対してもね。

まさに自らの身をもって、勉強になりました。