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院長ブログ

ラグビー選手の頭部打撲

2022年10月2日

今年もあと3か月、時がたつのは早いものですね。

 

年の初めに、今年の目標や、やりたいことをあげても、思うようにはなりませんなぁ。

 

まぁ焦らず、来年に持ち込みましょうか、

なんて言ってるとずるずる時がたってしまいますので、まずは来年に繋がるように、残り3か月、一日いちにちを大事にしていきたいものです。

 

年初、月に2回ブログを書く、なんて目標をたてたのは、もろくも崩れ去っておりますが、書かなきゃいけないって気持ちはいつも持っていますので、その気持ちだけでも汲み取っていただけたら幸いでございます。

 

 

ところで、秋になりますと、いよいよラグビーシーズンの始まりです。

 

大学ラグビーリーグはすでに始まり、昨日は日本代表とオーストラリアAチームの対戦がありました。

オーストラリアAって、若手の代表チームでいわば2軍(?)に近いかもしれませんが、そこは何といってもラグビー強豪のオーストラリアですから、さすがにAチームでもデカい人ばかりで、強かった。

 

後半途中まで、ずっとリードしてたのに、最後は体力負けで敗れてしまいました。

 

でも今年はラグビーシーズン始まったばかりですから、これからが成長のとき、次戦に期待です。

 

ここ数年、トヨタ自動車ラグビー部(ヴェルブリッツ)の選手や、近くの大学などの学生選手が、ときどき頭部打撲して、当院に受診していただいています。

 

昨年は、世界年間最優秀選手賞を獲得した、かの有名選手も来ていただきました。

 

文献によれば、ラグビー競技におけるスポーツ外傷のうち、重症頭部外傷は約20%でしすが, なんとその重症頭部外傷選手の4人に一人が、頭部外傷が原因で亡くなっているというのです。

 

その亡くなった人の多くは、急性硬膜下血腫ということですから、受傷早期にCTかMRIを撮って、ほんのわずかな出血も見逃さないようにします。

 

ほんのわずかな出血があっても、症状がないから平気、と思っていて様子を見ていてると、急に出血が拡大してしまうのが最も怖いことです。

 

また、たとえ画像上異常ないと判断されても、わずかな出血や脳損傷が隠れているかもしれないので、脳震盪と判断された場合には、しばらくはコンタクトを伴う練習は禁止です。

 

当院に来る選手は、ほとんどが軽傷ですが、それでも選手の健康管理は重要です。

 

選手の受傷時の様子や、現在の症状や神経学的所見からみて、脳震盪と診断したら、画像所見を行った上で、しばらく練習は禁止とします。

 

また、受傷時のプレーは,スクラムが1%しかなかったのに対し,タックルされてが29%,タックルしてが52%もいたとのこと、なんと8割以上がタックル時におきていたのです。

 

当院きていただく選手も、ほとんどがタックルしたときに、受傷しているようです。

 

受傷が多いのは高校・大学世代ですので, 特に若い選手にはタックルに関する安全対策を考えた練習が重要です。

 

頭部外傷が怖いのは、ラグビーに限らず、柔道などの格闘技でも同じです。

 

これからも選手たちの健康維持に、一役かえたら幸いです。