またもしばらくサボってしまい、申し訳ありません。
ゴールデンウィークも終わり、暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか。
暑い日がつづいたと思えば、曇って涼しかったり、蒸し蒸しした日もあり、天候はおちつきませんね。
この時期になると、当院では片頭痛の患者さんが増えてくるようです。
熱くなってくると、血管も拡がるからでしょうか。
また冬に比べて、天候の悪い日が多いと、気圧の関係で頭痛が出る、という人も多いようです。
天候の悪い日は片頭痛発作が多い、と思っている人も多いと思いますが、私の印象では、筋緊張性頭痛の方も、頭痛が強くなるようです。
筋緊張性頭痛をお持ちのかたも、ストレスに左右されるようで、天候が悪いと気持ちもどんよりして、首や肩も凝って、頭痛が強まるのではないでしょうか。
あくまでも私見でして、科学的根拠はありません。
失礼いたしました。
頭痛患者さんのほかにも、この時期に特に多くいらっしゃる患者さんがいます。
それは、病気とは言い難いのですが、腋窩多汗症の患者さんです。
当院では、脇の下の汗が気になる、という人に、ボトックス治療をしています。
この時期になると、たくさんの方が相談に来られ、毎日のようにボトックス治療を行っています。
当院はもともと皮膚科ではないので、あまり宣伝もしてないのですが、どうも口コミで広まっているようです。
とてもありがたいことです。
私は、以前勤めていた病院では、脳卒中後遺症などで、手足が拘縮した人に、筋弛緩剤としてボトックスを注射していました。
これを固くなった筋肉に注射すると、固くなった筋肉が和らぎ、服が着やすくなったり脱ぎやすくなったり、足のつっぱりが改善して歩きやすくなったりします。
けっして麻痺がよくなるわけではありませんが、筋肉の拘縮がとれると、拘縮による痛みも改善したりします。
また、ボトックス注射は、顔面けいれんや、首が自然に傾いてしまう痙性斜頸という疾患にも効果があります。
当初は、拘縮のある患者さんや、顔面けいれん・痙性斜頸といった患者さんにボトックス治療をしようと始めたのですが、ボトックスについて勉強していくうち、腋窩多汗症にもボトックスの効果があることがわかりました。
脇の下に15から20か所くらい、皮膚の中にボトックスを注射してくわけですが、最も細い針で注射しますので、痛みも少なく、副作用はまずないと言っても過言ではありません。
わきのしただけ汗がひどい、Tシャツがビショビショになる、なんてお悩みの人にはとても効果があります。
皆さん、汗がピタッととまってさらさらで快適だそうです。
ただし半年くらいしか持たないので、リピータの方は熱くなるこのころ、春から夏にかけて、皆さん注射しに来られます。
私自身も超汗っかきですが、腋汗にとどまることがないので、注射したことはありません。
からだ全体の汗を止めることはできませんが、腋汗だけが気になる人には、うってつけです。
唯一の欠点は、保険は効くのに、お値段は高めです。
これは私が悪いんじゃないんですよ、薬の値段が高いので、そこは許してやってくださいまし。
是非皆さん、この時期のトレンディ、腋窩多汗症に対するボトックス治療を受けてみてください。