慢性片頭痛で悩んでいらっしゃる患者さんに、朗報です。
かねてから、私も考えているように、頭痛は薬で止めるより、予防することが肝心です。
もちろん、たまにおこる頭痛なら、頭痛薬で止めてしまうことも必要でしょう。
でも、頭痛がしょっちゅう起こってしまう方には、ふだんの生活習慣を正すことに加えて、予防薬の服用が必要になる場合があります。
予防薬には、前回書いたように、抗てんかん薬や抗不整脈薬、はたまた抗精神薬が主に使われます。
ところが、あらゆる予防薬を駆使しても、やはり頭痛の回数は減らず、頭痛薬に頼ってしまう方も多いのです。
そこで、全く新しい慢性片頭痛予防薬として、抗CGRP抗体製剤という薬が発売されることになりました。
頭痛学会でもこのような薬の研究が進んでいる、というお話を前回しましたが、これは製薬会社Oからの発表でした。
このたび製薬会社Iから、同じ抗CGRP抗体製剤が開発され、承認されたというので、この製薬会社の人から話をきいてきました。
片頭痛の発症には、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)という物質が重要な役割を果たしているんだそうです。
そこでこの薬は、CGRPの働きを抑えることで、片頭痛が発症しなくなる、というのです。
この薬は注射薬で、月一回皮下に注射します。
慢性片頭痛の患者さんにとっては、うまく効けば、頭痛薬ものまずに、快適な日常が過ごせる日が来るかもしれません。
発売日が近いというだけで、具体的な発売日もわからず、、値段もわかってないのですが、詳細がわかり次第、このブログでも先取りしてお伝えしたいと思います。
ということで、今年はとっと路線をかえて、今回もちょっと真面目なお話でした。