実は、先週から、ちょっと体調が悪かったんですよ。
皆様の前では、よっぽど弱音を吐くことはしないのですが、今回ばかりはさすがに苦しかったのです。
先週、火曜日あたりから胸部の不快感に襲われましてね、このまま心臓止まるんじゃないかと思われる瞬間があり、水曜日の午前の診察は、何とかこなしましたが、午後からの医師会理事会をさぼってしまいました。
以前から時々不整脈があり、心電図で心室性期外収縮が時々出るんですよね。
水曜日朝も、当院の検査技師にお願いして心電図とってもらったら、やはり期外収縮がでていました。
患者さんにも、よく相談されるんですが、期外収縮なんて大丈夫、症状なければ放っておいていいよ、なんて言っているのですが、その言い出しっぺの私が、これだけ期外収縮が頻発すると、苦しくって仕方ないのです。
水曜日、安静にしていてもよくならず、夜も寝られそうにないので、思い切って隣の某病院の不整脈の権威、K先生に電話して相談しました。
K先生は、よく医師会の講演会や宴会でお会いし、飲むと酔っぱらって、カラオケ歌いまくるという、明るく気さくな先生です。
そんな姿とは裏腹に、実は不整脈のカテーテル手術では、日本有数の権威なんだそうです。
その先生から連絡先を聞いていたので、個人的に相談しますと・・
特別に時間をとって、木曜日の午後診察してくださいました。
心エコーに採血、ホルター心電図までやっていただき、投薬もしていただきました。
なんでも、ホルター心電図で、一日に10,000回以上、期外収縮があると、ヤバいんだそうです。
そのなこととはつゆ知らず、患者さんには、大丈夫、大丈夫って言ってしまって、自分の身になると、心配で、、、まあ勝手なもんですな。
その日はホルター心電図を身につけて、お酒ものまず、ジムも休み、安静にしていたのですが、夜中は相変わらず、心臓が止まった。。。と思う瞬間が多々あったのです。
翌日金曜日も午前の診察を終え、ホルター心電図を病院に返却し、結果を待っていました。
自分ではかなり不整脈があったと感じ、優に10,000回を超えている、と思っていました。
大丈夫だろうか、このまま突然死するんじゃないか、という思いにかられましたね。
なぜか、亡くなった両親や先輩・後輩、友人や従弟たち、さらには私が看取った患者さんたち、身近で亡くなった人たちの顔が浮かんできて、私ももうすぐそっちに行くのかなぁ、なんて初めて心細い感覚に襲われました。
でも、患者さんたちに、いつも言っているんですが、
「もう先はながくないわ、いつ死んでもおかしくない」なんて言っている人ほど長生きするんだよ、
人間そう簡単には死ねないからね、生きているうちはがんばんなさいよ、、、
他人に言っていることを、自分に言い聞かせていたら、なぜか日曜日ころには調子がよくなってきたんですよ。
そして日曜日の午後、K先生から連絡があり、採血結果も心エコーもほぼ正常、期外収縮は一日で3,144回で合格でした。
でも16回連発があったようで、やはりこの時ばかりは、突然死するのでは、と感じたんでしょうね。
K先生に指示されたのは、血圧125/75mmHg以下に保つことと、体重5kgの減量です。
当分の間、塩分控えてお酒控えて(禁酒は無理ですが)、週3回は1時間くらい歩いて、、
いつまで 続けられるかわかりませんが、あの心臓が止まるような苦しい体験はしたくない、と考えると頑張れるような気がします。