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愛知県豊田市浄水町伊保原173-1

院長ブログ

エジプトのこと

2024年8月31日

    まだまだ暑い日がつづきますが、皆様充分水分をとって、熱中症対策されていることと思います。

さらに台風シーズン到来で、お天気もおちつかない状況ですが、お気をつけてください。

 

私、もともと汗っかきで暑いのが苦手なのは、再三このブログでも書きましたが、この夏休みはこともあろうか、さらに暑い暑い国に行ってきました。

 

一生に一度は行かなくては思っていたのは、5月に行ったアウシュビッツですが、その第二弾として、エジプトの古代遺跡を訪ねたのです。

 

おりしも、あのツタンカーメンの黄金のマスクが、カイロの考古学博物館から、新しく建設中の大エジプト博物館に移設される予定で、その作業のためしばらく見られなくなるかもしれない、とお聞きし、これは早く行かなきゃ、ということになったのです。

 

いつもは、個人旅行が好きで、自分でチケットをとって、自分で計画して、勝手気ままに旅行するのが好きなのですが・・・

今回ははじめてアフリカに行くのですが、アフリカというと治安がちょっと心配ですから、旅行会社に全部お願いしてツアー旅行をしてきました。

 

旅行としては面白みに欠けますが、身の安全のためには仕方ないですね。

 

まず、羽田空港までわざわざ行って、そのあとトルコの航空会社のチケットを手に入れて、深夜に羽田を飛び立って、十数時間かけてイスタンブールに行って、次の飛行機待って、さらに数時間飛行機に乗って、ようやくエジプトの首都カイロに、早朝につきました。

 

深夜にでたと思ったら、早朝現地につく、時差と夜中の行動のため、時間の感覚が失って大変でしたが、実は羽田からイスタンブールまで、機内食が来たのも気づかないくらい、ずーっと寝てましたので、意外と朝から元気でした。

 

やっぱり、旅を楽しくするには、よく寝る、に尽きますね。

 

カイロについて、まず不思議に思ったのは建物が全部黄土色なんです。

 

しかも、おしゃれなビルは全然ない。

 

ほとんどが同じ長方形のビルばかりで、日本でいうと公団住宅がずっらっと並んでいるような様相です。

 

変わった建物といえば、モスクだけです。

 

あとで、ツアー会社の人にこのことを質問してわかったのですが、どうせ砂埃でまみれてしまうので、初めから黄土色に造ってしまうんだそうです。

 

おしゃれなビル建てても、すぐ薄汚れてしまうから、コスト考えて、最初から単純な作りにしているんですね。

 

車も電車もすべて砂誇りで汚れていました。

 

とまあ、最初から悪い印象ではありましたが、エジプトの圧倒的な遺跡群は、とても素晴らしかったです。

 

まずは考古学博物館、何千年も前の石像や宝物が、約10万点も展示されていて、とても一日では見切れません。

 

ところどころ壊れている、象形文字が書かれている石板や壁を見ると、何千年も前からのあるものが、目の前にあるんだ、と実感がわきます。(1)

 

いいのかなぁと思いながらも、手で触ったり写真撮りまくっても、別に怒られないし、感激しました。

 

なんといってもびっくりしたのは、ツタンカーメンの黄金のマスク。

前述しましたが、ガラスケースに入ってはいますが、まさに目の前でみれたのです。

 

時価にしたらどれだけするのか、と思うくらい金が使われていて、胸のところにはぴかぴかに光るトルコ石の散りばめられています。

まさに素晴らしい、美しいの一言です。

 

残念ながら写真はNGですので、目にやきつけてきました!(かわりに似たような石像を撮ってきました(2))

 

後で聞いたのですが、この黄金のマスクは、前述しましたとおり、来月に建造中の大エジプト博物館に移設されてしまうそうですが、なんとそれが来月だったんです。

 

移設後はもう、目の前では見られなくなるうのだそうで、遠くから眺めるしかなくなるんだそうですって。私たちは本当に幸運でした。

 

さらには、王族のミイラが入っていたという棺、全部黄金なんです。

 

こんな高価なものが、何千年も前からあったなんて・・

当時の古代エジプトの王朝たるファラオは、どれだけ力があったのかを象徴するものです。

 

この博物館の話をするとても言い尽くせませんが、これだけでも遠くエジプトまで来たかいがありました。

 

そして翌日はピラミッド見物。

カイロ中心から少し離れた砂漠地帯にある、ギザというところに参りますと、荒涼たる砂漠の中に、大きな大きなピラミッドが三つ見えてきます。

 

最も大きくて高いものが、クフ王のピラミッド その横にカフラー王のピラミッド その横に最も小さいメンカフラー王のピラミッド、三つ並んでいます(3)

 

真ん中のカフラー王の前に、かの有名なスフィンクス像がデンと居座っています。(4)

 

まさに絶景の一言。

 

この3大ピラミッドを、ラクダと一緒に見物するのもすばらしいのですが、本当のピラミッドの良さは、ピラミッドの中に入ってみないと、わかりません。

 

中は暑くて、サウナ状態というので、早朝に行きました。

 

なかに入りますと、狭いのぼりの階段がつづき、かがんで入っていかなければなりません。(5)

 

早朝でも、とっても蒸し暑い、ピラミッドの奥まで到達するのは、まさに暑さとの闘いです。

さらに、とても狭いので、狭いところがダメな人には、つらいですね、MRIと一緒です。

 

長い長い通路を抜けて、最後の階段を上っていくと、20畳くらいの広さはあろう、大きな部屋にたどり着き、がらんとした四角い部屋の一番奥に石の棺が無造作に置かれています。

 

蓋がないので、中を覗いてみると・・・

 

誰もいませんでした。空っぽの棺でした。

 

実はピラミッドは偽のお墓だった、という説もうなづけます。

 

かつては王様のミイラが横たわっていたのかもしれませんがね、

想像すると、自分が古代何千年も前にタイムスリップしたかのような、錯覚に陥ります。

 

それにしても 行って帰ってくるまで小一時間、暑い中を腰をかがめながら、階段を上ったりおりたり、このときばかりは、ジムで足腰鍛えていてよかった、と実感しました。

 

ピラミッドの壁をよく見ると、きれいな長方形や正方形の、巨大な石が積み上げられて、できていることがわかります。

 

一人では到底持てないような大きな石を、どうやってきれいに四角く形成して、どうやってもってきたのだろうか、どうやって計画して、どうやってつみあげたのだろうか?

 

まさに謎だらけ。

 

何千年も前に、人がこんなにも機密に計算して作ったのか、と思うと、人間の知能の素晴らしさを実感します。

 

世界中から観光客が来るのもわかるし、一生に一度は見ておくべきです。

 

その後もいくつかピラミッドや遺跡を見物したり、中に入ったりして、夕方カイロ市内にもどったのですが・・・

 

街にもどると、美しかった景色は一変します。

 

前述したように建物も電車も車も砂埃まみれ、道路は砂で車線が消えて信号もなく、車が繁雑に行き交い、渋滞だらけ、そしてその車の群れの間を、歩行者が勝手に渡っているのです。

 

まさに日本では考えられない無秩序さです。

 

あんなに緻密な計画のもとに造られたピラミッドを作った、古代エジプト人の血を引いているとは思えない、現代のエジプトの光景です。

 

ガイドさんによると、こんなむちゃくちゃな道路事情でも、統計では事故の件数は、日本より少ないんだそうです。

 

そんなバカな、と思って聞いたら、エジプトで交通事故といえば人が弾かれたことを指すのだそうで、自動車同士ぶつかるなんて日常茶飯事で、運転手も気にしないし警察もよばない、事故とは言わないんだそうです。

 

何とも恐ろしい、歩行者が道路も満足に渡れないんじゃ、個人旅行では、きっと無事ではかえれなかったでしょうに。

今回は、バスツアーで来てよかったです。

 

ということで、町の光景には閉口しましたが、古代の遺跡は素晴らしかった、まさに行ってよかった!

 

改めて自分の健脚に感謝したのでした。

 

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