暑い日がつづいてますがいかがお過ごしでしょうか。
とりわけ、暑いのが苦手な私にとっては、つらい日々がつづきます。
診察中は、たとえ冷房付けっぱなしでいても、汗だくになってしまいます。
最近では、自転車もすっかりご無沙汰、暑くてとても無理です。
いつも糖尿病など生活習慣病の患者さんや、認知症の患者さんたちに、「運動しろ、運動しろ」って言ってる自分が、率先してやらなければならないのに、これではいけませんな。
皆さん、熱中症に気を付けながら、涼しい時間を見計らって、散歩でもしましょうね。
さて、先日約6年ぶりくらいに、あるお寿司屋さんに行きましたときのことですが、私、大変ショックな話をお聞きしました。
その寿司屋さん、私の前職の病院の近くにあって、以前から私は、そこへ訪れていたことがあったのです。
久しぶりにそこの大将に会って、「ご無沙汰です、以前はよくKさんにつれられて来てたんですよね」と話したら、「いやぁ久しぶりですね、そういえばKさん亡くなりましたよね」
「えっ⁈」っと絶句したまま、わたし言葉が出なかったんです。
そのKさんは、製薬メーカーの営業の方で、病院勤務の時からの知り合いなのですが、私より3才ほど年上で、仕事はもちろんプライベートなことにも、よく相談に乗ってくれた、兄貴分みたいな人です。
私が仕事上のことで悩んでいても、いつもアドバイスくれて、開業したいと真っ先にそのKさんに相談したら、コンサルタント紹介してくれて、私の背中をおしてくれたんです。
今の「むつおクリニック」が設立できたのも、彼のおかげなんです。
開業してからも、励ましに来てくださったり、こちらから連絡すれば仕事抜きにしてアドバイスくれたり。
てっきり、まだまだ元気に仕事されていると思っていました。
大将の話では、亡くなる1年程前から味覚がないとか、だるいとか、症状があったそうです。
きっと冗舌なKさんは、「へへへ、コロナにかかったかもねー」 なんてこと言って、みんなを和ませていたんだろうなぁって想像できます。
私は真相が知りたくて、昔の仕事仲間や同じ会社の人に連絡とってみたところ、1年前に病気が分かったころには、咽頭がんの末期状態だったそうです。
それから一年近い闘病生活だったようで、亡くなる数か月前に寿司屋の大将があったときには、かなり痩せてたそうです。
あんなに酒とたばこでメタボおやじだったのに、想像できません。
真相を知っている人は少ないらしく、きっとKさんのことだから、周囲に心配かけないように、最後まで明るく、弱った姿を見せないように、振舞っていたのでしょう。
亡くなるときもご自宅で、葬儀もご家族だけで営まれたそうです。
63才、全く新しい職種に再就職も決まってたそうで、これから一旗あげようとしたときに・・無念だったろうなあ。
なんで、今度は私が健康相談にのってあげられなかったのだろう。
もっともっとお話ししたかったのに。酒もくみかわしたかったのに。
仕事の話もしたかった。なんの恩返しもできなかった。
そして、お見送りでさえもできなかった。
後悔ばかりがのこります。
ここ数年私の仕事が軌道にのって、特に相談するような大きな問題もなかったし、さらにコロナ禍で自粛となったので、食事する機会も少なくなったし。
なんて言い訳を言ってはいけませんな。
連絡とってなかった私が悪いのです。
これを聞いた日は、さすがにいつも美味しい大将の寿司も、おいしいとは感じられず、
寿司屋のランチのあとは、すぐ近くのカフェでコーヒー飲んで、さらに知り合いのカフェでまたコーヒー2杯のんで、、、ハシゴ酒ならぬハシゴコーヒーして。
夜はKさんを想って涙しました。
孝行したいときに親はなし、じゃなくて、友はなし、ですね。(適当なことわざがみつかりませんでした)
最後まで、周囲への気配り、明るく思いやりのある人柄・・・あなたへの恩返しができなかったけど、せめてあなたの生き方を見習って、あなたの分まで周囲の人に尽くしていきます。
それで許してください。
ご冥福をお祈りします。