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愛知県豊田市浄水町伊保原173-1

院長ブログ

老犬背負ってハイキング

2017年10月2日
問題集もおわり、身が軽くなった私は、思わぬ重荷を背負うことになりました。

先週の日曜日に、とっても天気がよかったので、犬をつれてハイキングに行ってまいりました。

といっても近所で、たいして高い山でもないのですけど。


以前から行ってみたかった、岐阜県の岩村城。

なんでも、源頼朝の時代に作られた山城で、残念ながら今は城跡しか残っていません。

お城のマニアの間では、東洋のマチュピチュとか、日本三大山城のひとつって、言われているそうです。

霧がかかると幻想的な風景になり、雲の上にお城の頂上が浮かんだ感じになるんだそうです。

でも、その日は生憎の(?)快晴が続いた日であったせいか、霧なんかひとっつも出てませんでしたので、幻想的とは言えませんでした。


車で上の方まで行けちゃうらしいので、それではつまらないから、岩村の町から近い、お城の正門にある歴史資料館から登っていくことにしました。

お城の頂上までは約30分くらいとのことでしたので、うちの老犬もついてこれるだろうと高をくくっておりました。

歴史資料館の無料駐車場に車をとめて、よし、登るぞ!と犬にいいきかせると、何となく覇気のない顔。

リュック背負って登山靴で準備万端な私をみて、これはムリ、と直感したのでしょうね。

10メートルほどしか歩いてない、しかも登山道にはいる前の駐車場の中で、もうすでに座り込んだのでした。



老犬はもうすでに14歳、1昨年は一緒に小牧城に行って、最後まで登りきったのに・・

もう年には勝てないのか、ただの甘えなのか。

うーん、これは参った、車に置いておくわけにもいかないし・・

万が一のことを考えて、もうずっと使ってなくて物置に眠っていた、赤ん坊を乗せる、背負子を持ってきていたので、そこに乗せて山登りすることにしました。

げんきんなもので、背負子に座らせたら、嫌がるどころか、シアワセって顔しておとなしく背負子に収まっていました。

歩かなくていいから安心したんでしょうね。

老犬といっても体重8.2kg、 背負子をあわせて9kgはあったでしょう、私にとっては文字通り重荷でした。


こいつを背負って、さあお城の頂上目指して出発です。



登山道は、比較的なだらかな石段で整備されていて、ちょっとしたハイキングにはちょうどいい道のりです。

下の方からすでに、石垣が周りを張り巡らせていまして、その石垣には、苔がびっしり貼りついていて、歴史を感じさせます。

800年以上も昔に、この登山道を源頼朝の時代の人たちがのぼったのかなぁと思うと、ノスタルジックな気分にもなりました。

登山道を保存している地元の人たちの苦労にも感謝します。駐車場も入場料もタダですし・・


重荷を背負っていますから、予想通り汗が噴き出してきて、必需品であるタオルで汗をふきふき、途中ペットボトルの水をふくみながら登っていきます。この間、老犬は一言もなく、ぴくりともせず、おとなしく背負われていました。
まさか死んでるんじゃ・・と思って、途中休みがてら背負子をおろしてみましたが、あいかわらず犬は幸せそうな目をしてこちらを見ていました。

20分ほど登ると、石段に腰掛けて休んでいるお年寄りの団体に会いました。

みなさん一斉に、「あ、ワンチャンだ、連れてきてもらったの〜、よかったね〜」って声をかけてくれます。重荷を背負って汗ビッショリの私には声かけてくれないんですが(^_^;)

そこから、さらに20分くらいで頂上の広場に到着です。

天守閣があったところで、建物は何も残っていませんが、古い井戸や石碑があります。

広場の石段に背負子をおろし、老犬を下ろすと、安堵したような顔をして歩き回りました。
人の苦労も知らずに。


眼下に岩村の町や、遠くに山々が見渡され、景色の良いこと、この上なかったのです。特にきれいだったのは、おわんを伏せたような形の山、これが恵那山だそうです。

素晴らしい景色と、老犬の歩き回る姿をみれば、重荷を背負っての辛い山登りの疲れも、癒されたのでした。