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院長ブログ

ターニケットを使用した、初めての事故対策訓練

2018年10月23日
先日豊田スタジアムで、毎年恒例の防災訓練(多数傷病者救急事故対策訓練)が行われました。

毎年秋に行われていて、消防救急隊はじめ、警察、医療関係者さらに怪我人役の看護学生のみなさんなど、多くの方が参加されて行う大規模な訓練です。

今年の訓練は、来年のラグビーワールドカップで、爆弾テロが起こったという、大胆な想定の訓練でした。

私は当初、内容をよく聞かされてなかったのですが、あとで講評を述べなければならないので、真剣に観察していなければなりません。
これでも一応救急担当理事なんで

怪我人役の、看護学生の人たちは、例年は手足に血がついていたり、頭を怪我して意識がないふりをしたり、といった出で立ちなのです。
今回は、足や手の横に筒状のものをくっつけてぶらさげている人が、何人かいました。
初めはいったいあれはなんだろうか、と思っていました。

そこへ救急隊員の人たちがなだれ込んできて、そのぶらさがっているものの根元に何かまきつけ始めたのです。

やっとそこで、ターニケットを用いた止血訓練だったとわかったのです。

ターニケットとは、手足切断のような大けがを負った人に、素早い止血をすることにより、多くの命を救えるようになるものです。
ターニケットは、環状になったバンドに腕や足を通して締め上げるだけで止血できる仕組みなのです。
昨年から救急隊の方ならだれでも、自分の判断で使用ができるようになりました。


さっそく今年の訓練で、この止血方法をとりいれた訓練を行ったわけです。

なーるほど、そこではじめて今回の訓練は、爆発事故(テロ)を想定したものだった、とわかったのです。

例年のごとく、事故現場から少しはなれた、スタジアムの出入り口に1次トリーアージの場所をもうけて、次々と運ばれる重傷者をトリアージし、その先にある赤のゾーンに最重症者を、黄色のゾーンで意識はあるけど歩けない程度の中等症の傷病者を、緑のゾーンに軽症者を、と振り分けるのです。

皆さん真剣な症状で、誰一人として怠けている人はいません。
切断されてブラブラっとしている手足が、何とも生々しいので、心なしか見学者である私までも緊張してしまいます。

毎年見学者として参加していますが、年々皆さんなれてきて、てきぱきと処置が進んでいきます。毎年の訓練の成果が出ているようでした。


そして定刻時間がきまして、例年通り、最後の挨拶と講評の時間になりました。

皆さん、本日はお疲れさまでした。
こんかいは爆発テロがあったとの想定でした。
現実の日本では、起こりにくいことかもしれません。しかし、ワールドカップやオリンピックを控えており、このような現場には多くの外国人もあつまるイベントですから、このようなテロ災害が起こりえるかもしれません。
皆さん、真剣に取り組んでいらっしゃったと思います。
私は毎年この訓練に見学者として参加していますが、年々、皆さんなれてきて手際よく、処置が進んでいたように感じました。
特に感心したのは、昨年から使用可能になったばかりの、手足の切断時のタニケットをつかった止血処置です。
最新の、初めての処置方を駆使して、災害対策に当たっていらっしゃるのに、皆さんが手際よく、処置されていたことに感心しました。
しかし、救急病院の先生に指摘された、傷病者の名簿を早く作って搬送の計画を早急にたてる、名簿を作るのが遅い、などの反省点はあったかと思います。
今後もこの訓練をもとに、来年も、より高度な防災訓練を行っていただき、一人でも尊い命が救われますよう、消防隊、医療関係者、警察の皆様、頑張ってください。
本日はお疲れ様でした。


以上の内容で、講評させていただきました。

この記事は、豊田市のホームページのトップの「今日の写真」というタグをクリックしてもらうと出てきます。http://www.city.toyota.aichi.jp/topics/1027140.html
「ターニケットを使用した多数傷病者救急事故対策訓練」という写真の記事です。1か月たったら消えちゃうらしいので、皆さん是非読んでみてください。
早く、早く、急いでください